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奈落の底へ 続き [アナログ調整]

続きの前に。
先日のサキコロが落札された。
なんと50万を超えていた。
落札したのは、落札価格、取引回数から見て、
恐らく海外向けの転売業者だろう。
その先には、中国の富裕層などがいるのだろう。
こうなると、もう何も言うことはない。
こうして、今後は日本からどんどんオリジナル盤が中国に流れ、
もう戻っては来ないだろうな。骨董と同じような道を歩むのだな。

手持ちの盤も、手放したらもう入手するのは難しいだろう。
今は運良く手元に何枚かあるが、これもいずれは中国に渡ってしまうんだろうな。
所詮刹那的な物。
今聴けることに感謝しつつ、このサウンドを記憶の奥底に深く刻んでおこう。

さて、奈落の底へ真っしぐら。
なかなか這い上がれずにいた。
やっとプラッターの水平が取れてから、2週間ほど経ったか。
この間、アジマスの調整を行なっているが、このアジマスの調整もまた曲者で。
それで、まずアジマスの調整を行う上で、基準がブレないように、
アームを水平にした。
少し後ろを上げたりして調整もするが、ここはまずは水平にした。

理屈的には、プラッターの上に乗せたレコードと、針先がきっちり垂直になっていれば、
極めて良い音が出てくると思っているのだけれど。
なにせ、針先はMONO専用針でも1milなので、0.025mmか下手するとそれ以下の極小の世界である。
これを水平器という単なるアクセサリーを使い、高い精度で垂直を出そうとしているのだから無理もない。
水平器は、せいぜい±1.25mm/1mの精度くらいだろうから、10cmほどの長さの水平器なら、
単純に考えても0.1mmの誤差しか測れないことになる。
そうなると、水平器でおおよそのところを合わせて置いて、
あとはトライ&エラーで、耳に頼よって良いところを見つけるしかないのかもしれない。

ただ、おおよその所を、どれだけ正確に近づけられるかが鍵だろう。
どんなにトライ&エラーを繰り返しても、おおよその位置が狂っていたら、
良いところにヒットはしない。

これまで、アジマスの調整は,プラッターの上に水平器を置き、気泡の傾き具合をメモる。
次に、この水平器をシェルの上に置き、気泡の傾きが同じになるように合わせていた。
これでかなり合っていたように思うのだが。
しかし、最近では、そもそもプラッターの上に水平器を置いた状態と、
シェルの上に水平器を置いた状態とでは、プラッターにかかるウェイトのバランスが同じなのか
疑問に思うようになってきた。
ORACLEのDELPHIというプレーヤーは、プラッターとアームは、同じスプリングの上で一体化している。
一体化した状態で水平のバランスをとっているので、
この状態で、プラッターの上に水平器を置けば、
プラッターは、水平器を置いたところに水平器の重みが加わる。

一方、シェルの上に水平器を置いた場合は、シェルはアームと一体化しており、
アームの軸は水平器を乗せたシェルの位置とは大きく異なるアームの根元にある。
なので、このアームの軸に重みが掛かることになる。
この軸は、プラッターやアームを固定するフレームに繋がっているので、
この水平器の重みがフレームを伝わり、またプラッターにも影響すると思われる。

結果、プラッターの上とシェルの上とでは、水平器の重みが影響する場所が異なるのだから、プラッターのバランスの異なる事になり、このアジマスの調整ではあまり意味がなさそうに思える。
と、もう理屈を考えれば考えるほど、どんどん深みにはまってしまった。

ここまでで、考えが行き詰まり、水平器での調整は余り意味がないかもしれないと諦めた。
そして、もう一つの方法である、水平器に刻まれた水平と垂直の線に頼る方法を試す事にした。
と言っても、この水平器と垂直の線がどこまで信用できるのかは、甚だ疑問なのではあるが。
小生の知る限りにおいては、残るはこの方法くらいしかない。
なので、しぶしぶやってみる事にした。

プラッターにレコードを乗せ埃を取る。
そしてレコードの上に、水平器を線が書かれた面をカートリッジ側にして乗せた。
リフターを上げたままで、水平器がカートリッジの先端の部分に着くようにして、リフターを下げた。
正面から見て、水平の線とカートリッジの水平が平衡になるようにアジマスを調整する。
次にレコードを少し回してから、別の場所で同様にしてカートリッジと水平器の線を見て先程と同じくらいの平行か確認した。
両者とも同じくらい平行のようだ。
これ以上は調整しようがない。
そしてレコードを掛けてみるが、広域にカサツキがある。
また音が左側に寄っているようだ。
針先がLチャネル側に傾いているのかも知れないな?
この状態で、水平器の気泡の方で傾きを見てみると、気泡だけで調整していた時とは、
気泡の傾きが違うようである。
水平器の線は正確ではないのだろうか?

再び、水平器の線を確認する。
次は、水平器を裏返して、線の書かれた面をカートリッジとは
反対側にくるようにして確認してみた。
すると、少し傾いているように思える。
やはりこの縦横のメモリ線も正確ではないのかな?
結局この方法も暗礁に乗り上げてしまった。

音を聴く限りでは、水平器の気泡に頼る方がまだマシなような気がする。
音を聴くと若干音が左に寄っている気がしたので、
針先が若干溝のLチャネル側に傾いているのかと思い、カートリッジを正面から見て反時計回りに回す事にした。
今度は水平器をシェルの上に乗せて、気泡を見ながら反時計回りにごく僅かに回した。
これだと、プラッターの上に水平器を置いた状態とシェルの上に水平器を置いた状態とで、
気泡の位置は変わらないように見える。
じゃあこれでなんとかカサつかない音が出てほしいところなのだが。
午後に始めた調整は、ここまで調整したところで、もう疲れ切ってしまった。
オーディオを一旦中断して、ダラダラとテレビを見ることに。

気付けば、夕方になっていた。
そして、恐る恐るレコードを掛けてみると、なんとかカサつきは取れたようだ。
音も中央に寄ってきたようだ。
これならいけそうだ。
考えてみると、冒頭に書いた通り、水平器を置く場所により、プラッターの水平バランスが違うと
思われるので、水平器の気泡を頼りにはできないと思ったのだが、
一方で、DELPHIというプレーヤーは、ORACLEというメーカーのアナログのプロ達が作ったものである。
シェルの場所に重みが加わることで、プラッターの水平バランスが大きく崩れるような設計をするかな?
相手はプロである。
このようなバランスの問題は想定内で、より影響が少なくなるように設計しているのではなかろうか?
だとすれば、気泡を信じて調整する方が良いのかなと思ったりもした。

この考えと、出てきた音から、気泡を信じて調整を追い込むことにした。
あとは、微調整をして、今度のオフ会で判断して頂くことにしよう。


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奈落の底へ [アナログ調整]

デジタルが鳴ってくると、どうしてもアナログと比較してしまう。
アナログを見直そうと思い、同じソースでアナログとデジタルを比べてみたのが運の尽き。
デジタルの方が音の広がり、奥行き、音の分離、声の艶などの質感において、
デジタルの方が良いと思ってしまったのである。
ついこの間までは、アナログの方が良いと思っていたのに。

ここ数週間ほどで、デジタルの音が飛躍的に良くなってしまった。
暫定的とはいえ、叔父がoさんに作ってもらったディスクリートDACと、
その前段にはネットワークトランスポートのLUMIN、
それからLUMINとDACをIS2接続する際に音質向上のため、DDコンバーターとして、
SingxerのSU-6を入れてある。
今のところこれ以上に音を良くする術は、各機器の振動対策くらいしか思いつかない。
また、スピーカーのセッティングを調整機能をした事で、デジタルの本来持っているポテンシャルを
最大限に発揮できているのだろう。

まあ、それか元々アナログもデジタルも大した音ではなく、デジタルが良くなった事で、
元々悪かった音が露呈されたのかもしれないが。
第三者から見ると、多分後者だと思われるだろう。

そんな訳だで、アナログとデジタルを比べてしまったところ、
デジタルの方が良いのだから大変である。
これまでもアナログの調整してきたのに、更に調整の精度を上げないとならない。
さて、どこから調整するか。

ソースに入っているものを最大限に引き出そうとすると、
やはり、上流の音が良くないと、どう頑張っても上流以上の音は出てこない。
ここは、カートリッジやシェル周りから改めて見直すことにした。
とはいえ、プレイヤー自体の水平が完璧でなければ意味がないだろう。
これまでの調整で、水平器が4つになってしまった。
そこで、それぞれの水平器で。ORACLEの土台の水平をとってみると、これが水平器によって微妙に傾きが違うのである。
一体どれを信じれば良いのか?
ちゃんとした水平器であれば、「±1.25mm/1m(=0.072°)」と言った精度が記載されている。
この精度の高いものを使えば良いのだろうが、オーディオ用に売られているものの殆どは、精度は記載されていない。
コンパクトなものが多いからだろうか?
精度が低いので書けないのかな?
それで、それぞれの水平器で、左右を入れ替えてみたり、面裏を入れ替えたり、円形のものは回転させてみたりしながら、水平をとってみた。
すると、これらの状態によって、どれも違う値を示した。
水平器を置く場所を一旦掃除して埃ひとつない状態にしてから、改めて水平をとってみたが、
やはりどれも置く向きによって異なる値を示した。
もうこうなっては、どれを信じて良いのか分からない。

はて、どうしたものか?
使えそうな水平器を探すしかないか。

とは言っても今は手持ちのしかないので、4つの水平器を近くに置いて、
それぞれ向きを変えたりしながら、平均を取ることにした。
それでなんとか水平らしき所を見つけた。

次はプラッターである。
こちらは、困難を極める。
土台はスプリングなどないので、4つ水平器を置いても問題ないが、
プラッターの上に4つも水平器を置けば、それぞれの水平器の重さで、プラッター自体が傾いてしまう。
また、レコードを聞く時には水平器はないので、水平器で測定する時とレコードをかける時では、
プラッターの傾きが変わってしまう。
これでは、水平を取ったところで意味がないのではなかろうか?

もともと一つの水平器では頼りないので4つで試そうとしたが、
考えれば考えるほど深みにハマってきた。

そこで、スピンドルを中央にして、プラッターを上から見下ろし、
上側と下側に2個ずつ水平器を置くことにした。
上側には中くらいの水平器を2個、下側には大きの一個と小さいのを一個。
それぞれの合計の重さは同じではないが・・・
これ以上いい案が浮かばない。

それで、これらの4つがスピンドルを中心にして一直線になるように設置。
一直線上にの向きで水平を取ろうとすると水平器の重さの違いで、信用できる水平を取れない。
そこで、この一直線を基本に、この直線と垂直に水平器が動くように設置した。
これだと、一直線から見て、左右の重さは変わらないので、
これで左右の水平は取れるだろうと考えた。

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上下の水平を取る時は、このままプラッターを90度回して水平を取れば良いことになる。
拙い文章なので、言わんとしている意味をお分かり頂けるだろうか?

という訳で、無い脳みそで考えた今水平を取るベストは、この状態で4つの水平器の平均で取るということである。そんなやり方じゃ、お話にならないよ!
もっと良い方法があるよと言う方は、コメント下さい!

水平を取るために入手した水平器で、ここまで苦しむことになるとは。
それで、なんとか水平らしきところを見つけるとこができた。

続いて、アジマスの調整である。
これまた考えれば考えるほど深みにハマってゆく。
つづく
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MC20逝く [アナログ調整]

オーディオで良い音のオフ会をやって、一段落すると、
だいたい何らかの問題が発生して、また1,2歩後ずさりをしてしまうものだ。
拙宅でもそんなことが。

昨日遂にMC20の針先が飛んだ。
遂に寿命が来てしまったのだ。

先週末の横浜のvafanさんをお誘いしてのオフ会であったが、
アナログは散々な結果であったが、チューバホーンさん、taoさん、oさんには
アナログの良い音も聴いて頂けていた。

先週末は、終始カサカササウンドが取れない状態であった。
オフ会の後もアナログの調整を続けていた。
先日、チューバホーンさんにお聴きしたところ、
先輩方は、アームの傾きを、楕円針や丸針といいた針の形状によって、
針先を充てる角度を微妙に調整されていること。
そこで、拙宅では改めて、トラッキングエラーの微調整、
アジマスの調整を更に追い込んだ。
スピーカーと位相の調整がされ、音の微妙な違いが以前よりも顕著に分かるようになってきたため、
このあたりのアナログの微妙な調整もしやすくなった。
デジタルの音より更に良い音にするためには、さらなく調整が必要である。
テンションが上がっているため、この辺りの調整も苦にならずにやれている。
トラッキングエラーとアジマスの調整を入念に行ったが、
まだ僅かにカサツキがある。若干歪んだような声。
最後のアームの高さで追い込むことができ、カサツキがなくなったときが、
本来の良い音になっているのだと想定される。

アームの高さの調整は、リフターを下げ、針先がターンテーブルから、
レコードの盤の厚みほどの高さになる辺り止まるように、
アームの下に厚紙を折り曲げたものを敷いた。
その後、ルーペで針先を確認してみる。
すると、針先が進行方向とは逆向きに斜めになっていた。
盤にエッジが掛かったように針先が当たるような感じ。
この場合、音は若干歪む傾向にあるようだ。
しかし、かなりの角度が付いていて、アームを一番下まで下げても、
まだ針先が直角に盤に当たるくらいにはならない。
PhaseTechなどは、針先はデフォルトで直角くらいになっているのだが、
手持ちのMC20はかなり角度が付いてしまっているようだ。
アームを下げ過ぎているようで心配だったのだが、結果は一番下まで下げて、
やっと歪がなくなったのであった。
しかし、音がどうもぬるいというか、いまいちシャキッとした音がしないような気もしていた。

そんな中、昨日、とうとう針先が飛んでしまったのである。
もしかすると、針先が弱っていて、針先が垂直ではなく曲がってきていたのかもしれない。
またMC20を入手してみないと分からないが、この可能性も否定できない。
また、このところ音のカサツキが酷かったのだが、これは針の寿命だったからなのかもしれない。
MC20は、昨年入手依頼、毎週土日に加え、平日も1時間ほどずっとアナログばかり
鳴らし続けてきたので、寿命が来ても仕方がないのかもしれない。

MC20が逝ってしまったので、久しぶりにMONOカートリッジで聴いてみることにした。
最近入手したMONO盤をMONO針で聴いてみたかったのもあるし、
アナログの調整を追い込むことができるようになってきたので、MONOを追い込んだら
どんな音がするのだろうと期待していたのもある。

そこで、GEのバリレラVR2を引っ張り出してきて、昨日一日調整をしていた。
いつもはダイアモンド針だったが、昨日は新品のサファイア針の1ミルを使ってみた。
サファイアはダイアモンドよりも、物凄く寿命が短いが、凄い音がするらしいのだ。

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そして、昨日の夕方、調整が終わったので、名盤を聴いてみることにした。
聴いたのは、泣く子も黙るサキコロのオリジナル盤 MONO FLATと
ソニークラークのTIME盤のオリジナル盤 MONO。
VR2の針先が盤の上を落ちた時、びっくち仰天!
遂にJAZZでも仰け反ってしまった。

これまで薄いと思っていた中低域も十分に出ている。
そして凄い音場を感じられるような壮大なスケールで鳴っている。
これならJBLではなくても十分にJAZZも行ける。
しかもクラシックからポップスまで全ジャンルを物凄い音で聴くことができるのだ。
幸いにしてJAZZは手持ちの多くがMONO盤のため、VR2だけでも不満はない。
問題はSTEREOだが、これはプレーヤをまた1台追加するしかないかもしれない。
それからカートリッジだなあ。
2,30万もするカートリッジで小生のように頻繁にアナログばかり聴いていては、
身が持たない。
何のカートリッジにするか悩ましいところである。

しかし、恐らく、拙宅史上、全ジャンルで一番いい音で鳴っているんじゃないかと。
というわけで、暫くはMC20の後をバリレラが引き継ぐことになった。

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調整は続くよ何処までも [アナログ調整]

仕事もあと1ヶ月頑張れば楽になるところまできた。
残業も程々で帰宅できてはいるが、帰る頃にはオーディオを鳴らせる時間ではないので、
土日に仕事が休みの時だけ聴ける状況。
今日は朝からオーディオ三昧。
近々、緊急事態宣言が解除されたら、オフ会でもと思っているので、
そこに向けて調整を追い込もうとしている。
昨年7月から、本格的にアナログのアームやカートリッジの調整を進めてきて、
もう8ヶ月も経ってしまった。
お陰様で、歪みを感じることは殆ど無くなり、かなり良い音で聴けるようになってきた、
このレベルまで追い込まれている方は、そうそういないと思えるところまでは
きているとは思ってはいるのだが、まだまだ神の領域に達するには程遠い。
調整用に引っ張り出してきた、宇多田ヒカルのアルバム。
これのFirst Loveを聴いてみると、どうも声がカサついてる。
一曲目のAutomaticでは全くカサ付きはない。
やはりFirst Loveの入っているレコードの最内周辺りでは、
まだトラッキングエラーがあるようだ。
アナログをさせている方ならご存知だと思うが、
アナログでは最内周を鳴らすのが1番難しい。

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このFirstLoveもそうだが、
この盤や

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この盤も最内周にいい曲がある。

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やはりもう少し調整としてみるかと、アームの調整をしてみることに。
調整していたら、やけにプレーヤーが振動に敏感な事に気づいた。
どうもオーディオラックが鳴いているようだ。
調べてみると、TAOCのラックのポールが、これはねじ込み式なのだが、
これが緩んでいた。
それで、これを締め直した。
するとターンテーブルも若干傾いたので、改めて傾きを水平にして、
アームの調整をした。
最内周で針先がくる位置をこーまでより0.5mmくらい手前にしたりして、
0.25mm間隔辺りで探りながら、聴きながら、調整をしていくと、
宇多田ヒカルの声のカサつきがだいぶとれてきた。
それでも、外周が95点とすると75点くらいか。
これまでが60点くらいだったので、随分良くはなったが、
まだまだ調整は必要なようだ。
しかし、針先をベストの位置に持っていくのは至難の業。
左右の傾きに加えて、前後の傾き、針先の方向、そして前後の位置。
これらが全て最適な所に決まって初めて、物凄い音がするのである。
前後の傾き、即ちアームの傾きは、過去に散々調整している。
また針先のむきも調整し始めるとキリが無くなる。
なのでこれら2つは触らず、
左右の傾き即ちアジマスと前後の位置だけ調整した。
アジマスはターンテーブルの傾きを、水平にしたことで、
改めてターンテーブルの水平も取り直したので、
これに付随して調整しなおした。
と言うわけで、最内周でも75点くらいの音は出てきたようである。
更に先へ追い込むにはまだまだトライアンドエラーを繰り返す必要があるであろう。
くたびれているので、今日はこの辺まで。
あとは、ゆっくりレコード三昧します。

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オペアンプ交換 [アナログ調整]

フォノイコのLXV-OT10のオペアンプを
JRC4558からバーブラウン製の物に交換した。

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ESSの時同様にしっとりして、深みのある音になりました。

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電源も変えたし、これくらいなら結構聴けそうです。

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しっとりした音になった後は、この盤を。

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LXV-OT10が来た! [アナログ調整]

昨年から注文していたフォノイコの自作キットが今週の火曜日に届いた。
早く開けたかったのだが、毎日夜遅いので、やっと今日開封できた。
緊急事態宣言が出ている中、ちょうど家でやることができて良かった。

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LXV-OT10は、音楽之友社が出版しているムック本の付録。
2018年末にこのシリーズからプリメインアンプが出たが即完売、
結構人気で、今ではヤフオクで高値がついている。
このシリーズの特徴は真空管を使っており、自作キットで、ラックスマン製ということ。

入手したこのフォノイコには、イコライザーが付いていて、
調整が効くということ。

現在拙宅では、カートリッジをOrtofon MC20に固定、トランスの聴き比べをしている。
先週までの検証においては、フォノイコをPhase TechのEA-5に固定し、
橋本トランス、Ortofon T-30、Phase Tech T-3 の3台の比較を行った。

Phase Techのフォノイコを使っている拙宅においては、Ortofonと橋本トランスには
ハンディがある。Phase Techのトランスが有利になる可能性がある。

それでは、Phase Techのフォノイコ以外だと、違う結果になるのかな?
ということで、ちょうど到着したLXV-OT10の出番となった。

早速開封。
流石オーディオ製品、厳重に梱包されている。
傷などへの気配りが伺える。

傷などをつけないように、慎重に組み立てた。

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自作キットと言っても、ネジで締めるだけ。

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超らくちん。
あっという間に完成。

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それではということで、ACアダプターをつないで、さっそく音出し。
ちょっと音が大人しいかな。

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Phase TechのEA-5は専用電源で聴いていたので、
LXV-OT10にも専用電源をということで、安定化電源に繋いでみる。
最低でも電源は強化しておかないとね。
お!なかなか良いじゃん。
これは2万円の音ではないよ!

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何といっても、このフォノイコの目玉は、EQカーブを調整できること。
トランスの比較試聴をそっちのけで、EQを弄りまくっていた。

以前から不満だった、Joe AlexanderのBlue Jukiliee。
JAZZLANDレーベルから出ているこの盤は、中低域が薄すぎて、
拙宅ではならない盤の筆頭だった。
オフ会でも、EQカーブを調整できるフォノイコの導入を勧められておりました。
JAZZLANDといえば、Riverside系のレーベル。
なので、AESカーブ寄りにしてみると良いのではないかと思い、さっそく試してみると。
化けました!!!
こちらの盤、やはりRIAAではきつい。
う~ん、やはりEQは必須なのかもしれない。

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そういえば、先日叔父にユーミンとBilly JoelのDSD録音音源の音を聴いてもらったところ、
ユーミンの音は良いが、Billy Joelの音は好きではないと言われた。
もしかするとBilly JoelもRIAAカーブではなく、Columbiaカーブで聴けば、
違った感想だったかもしれないね。
RIAAで戻していたということなので、ドンシャリ傾向だった可能性がある。

このLXV-OT10。
MMでも使えるし、MCでも使える。基盤にディップスイッチがある。
またオペアンプも交換できる。
明日は、今ESSのDACに刺さっているBurr-brownのオペアンプを
こっちに移植して鳴らしてみるとするか。
まだまだ楽しみは尽きない。


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アジマスの微調整 [アナログ調整]

MC20を入手後、P-3とMC20で対決を続けている。

3か月前からアームの調整を行っているが、まだまだ調整は続いている。
MC20とP-3は勿論カートリッジの大きさや作りが違うため、
カートリッジを替えるたびに、調整も行わなければならない。
この3か月でだいぶこつが分かってきたし、
DR. FEICKERT ANALOGUE Protractor NGの入手で、だいぶ楽に高度な調整ができるようになった。

しかし、調整にはまだまだ先があるということが分かってきた。
最近、気づいたことがあるのでメモしておこう。

調整には、相変わらずユーミンを使っている。
このLPの中で、MC20では拾えていない音で、P-3には拾えているごく僅かな歪がある。
これは、MC20で聴いているときには、聴こえないため、
全く気にならないのだが、P-3で聴くとどうしても、このごくわずかな歪が気になってしまう。
これを取り除くことは難しいと考えていたが、どうもアジマスのごくわずかな、
水平器の動きでいうところの、0.3mmとかそれくらいの違いでどうも歪の大きさが変わるようだ。
調整後に、相方に聴いてみたところ、前よりも音が明瞭になってきたようだ。

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ここまで調整している人は、あまりいないかもしれないが、
やはり、ちゃんとした水平器で0.2㎜とかこれくらいの幅で微調整できるようにならなければ、
これ以上の音質は望めないかもしれない。
やはりアナログとは、0.2mmの世界なのである。

と言っても、今の拙宅の音は、かなりのレベルに達していると思われる。
やはり、聴いてもらうには、これ以上ないサウンドに仕上げてからかなと。
もう少し詰めることができたら、オフ会開催かな。

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アナログでの空間表現 [アナログ調整]

アナログの調整を詰めてきて、
まだまだ追い込む必要はあると思うが、
ある程度歪をなくすことに成功した。
一方、先日のMC20の音楽的な魅力に圧倒されてしまい、
若干肩を落とす瞬間もあったが、
MC20などを吟味するのは、今後の楽しみにしておいて、
まあ、暫くは今のサウンドを楽しもうかと思っている。
フェーズテックは日本のメーカー。
海外メーカーに比べるとまじめな音に聴こえるかもしれないが、
他の日本のメーカーのカートリッジと比べると、
まだ音楽的になるカートリッジなのかなあと思える。
それに最近のMCカートリッジは、このところ凄まじい発展を遂げた。
そのおかげで、今まで聴くことのできなかったディテールまで再現できる。
古いカートリッジも魅力なんだけれども、新しいカートリッジにも
それなりの魅力がある。

そんな新しいカートリッジの魅力を発見できたアルバムがこれ。
吉田美奈子のTWILIGHT ZONE。
これも先にCDで聴いていたが、今はLPで聴いている。
暫く聴いていなかったのだが、昨日ひさしぶりに引っ張りだしてきた。
感性がJAZZモードからオーディオモードになっている現在は、
JAZZよりもユーミンやこの手のソースに手が伸びる。

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TWILIGHT ZONEは、1977年の録音。
JAZZに黄金期があったように、ジャパニーズポップスにおける黄金期は、
1970年代なのかもしれない。皆の才能が感性が爆発している。
この盤は、山下達郎がプロデュースしている。
Wikipediaによると、このアルバムが出た時、JAZZだとか言われたそうだ。
また、吉田のピアノに歌、ハーピスト、ブラス隊もその時全部一発録りされており、
実際にはスタジオ・ライブになっているとのこと。
リハーサルをやっているとは言え、一発であれだけ良い演奏を録音できたのは奇跡に等しい。
まさにJAZZと同じではないか。

CDで聴いていた時から、このアルバムの空間表現が大好きだった。
広大な空間に吉田の歌声やピアノがポツリと現れる。
また、スピーカーの左右、更に後方の奥のほうから、他の楽器がなるのが聴こえてくるのだ。
山下達郎が言っているように、スタジオライブで一発録り、
ゆえにこの空間表現ができるのであろう。

レコードでの奥行き感は、なかなかでない。
この空間表現ができるようになったのか?
久しぶりに引っ張りだしてきたこのLPを掛けてみると。

おお~。
奥行き感出てきたんじゃないか。
アナログの調整を詰めた結果、チリチリノイズもだいぶ軽減されているようだ。
故に、空間にポツリと現れる吉田の声やピアノの実在感が出てきたように思われる。
詰めた結果がこういうことろに表れてきたようだ。
フェーズテックのカートリッジで聴くと、
ザラツキがなく、空間の隅々まで音で満ち溢れているのが分かる気がする。
こういう広大が音場表現は、最近のカートリッジのほうに分があるような気がする。

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オーディオマニアの叔父さんにDSDで聴いてもらった。 [アナログ調整]

ある程度音が落ち着いたので、
九州にいるオーディオマニアの叔父さんに聴いてもらった。
勿論来てもらったわけではない。
こちらの音をDSD5.6MHzで録音し、ネットワーク経由で叔父に送り聴いてもらった。
いやあ、ネットワークが進んで便利な世の中になりましたな。
ひと昔前ならネットが遅すぎるし、自分でFTPサーバを準備しなければならなかったが、
今はクラウドを使えばすぐ。

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聴いてもらったのは、荒井由実のミスリム
叔父もユーミンのLPを持っているので、これと比較視聴してもらった。
叔父のシステムは、LP12でカートリッジはMC20、フォノイコはuesugiUTY-7。
小生のDSDは歪なく良く撮れているとのことであった。
しかし、ユーミンの声はMC20のほうが良いとのこと。声が聞きやすいようだ。

変わりにユーミンの別のLive盤を送ってもらい、聴いてみると。
こちらのほうがボーカルが前に出てきて良いではないか!

拙宅のシステムではボーカルが後ろに引っ込んでいて、
バックの演奏にかき消されるようだ。
ジャズを鳴らすのであれば、やはりボーカルが前に出るように調整する必要があると思われる。
叔父は、バランスが違うようだと言っている。
う~ん。
先日のアームの調整でやっとスタート地点に立ったという感じか。

おそらくカートリッジフォノイコの違いがそのまま出ていると思われるが、
やはり大きな違いはカートリッジの違いであろう。

先日、オーディオユニオンで聴いたMC20は高域と低域が出ておらず、いまいちだったのだが。
叔父のMC20は高域も出ているようが、やはり古いものなので個体差が結構あるのかもしれない。
P-3は帯域は広いが、フラットということなのだろうか。
MC20は帯域は狭いがうまく聴こえるようにバランスが取れているということなのかなあ。
帯域がすべてではないのは、皆さん良くご存じの通り。
う~ん、オーディオは奥が深い!
これは拙宅でも比べてみたいものである。

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トーンアーム・セッティング・ツール DR. FEICKERT ANALOGUE Protractor NGを使う。 [アナログ調整]

アナログのセッティングを徐々に詰めてきて、
いろいろなソースを聴くようになると、ごくわずかな違和感に気づくようになってきた。
例えば、ユーミンでは、やはり5曲目あたり、すなわり最内周で若干声が歪んでいるような気がする。
また、竹内まりやは、なんとなく声質がしっとりしていないような、
若干掠れたような声がする気がする。
また音がごくわずかに散漫になっているような気がする。
マイルスやブルーミッチェルのペットのMONO盤をSTEREO針で掛けると、
やはり少し歪んでいて、せっかくの高域の表現がうまく聴きとれない。
そんなこんなで、やはり、トラッキングエラーの調整はまだまだという気がしてきた。
諸先輩方もアームの調整だけで1年以上は掛かると仰っているが、
その意味が少し分かってきた気がする。

しかし、こう毎日毎日調整が上手くいかないと心が折れる。
それでCDを聴いてみる。
CDって、なんて歪やノイズの少ない良い音なんだろう!!!
やはりCDは、画期的だよなあとつくづく思たりもする。
歪みのある音で無駄に時間を使うより、CDを追い込んで良い音で
聴くほうが良いのではないか?
こう思ったりもする。

しかし、諸先輩方に聴かせて頂いたあのアナログのサウンドを思い出しながら、
拙宅でもなんとかあれに近い音を出したい!!!
そんな熱い気持ちを持ち続けながら、日々格闘中。

そんな中、トーンアーム・セッティング・ツールなるものを試してみた。
ちょっと高かったが、MADE IN GERMANYなので、精巧に作られているのかなと期待して入手した。

RIMG0946.jpg

セッティングは極めて簡単。
プレートをスピンドルにセットし、ゲージ・タワーをトーンアーム中央に固定し、
あとはプレートに印字されているポイントに針先がくるように
アームの位置を調整すればよい。

早速調整し、聴いてみた。
すると最内周での若干の歪が取れているようだ。
しかし、竹内まりやの声はまだ若干掠れているような気がする。
またブルーミッチェルやマイルスも若干歪んでいるような気がする。

ここまでしてもまだ若干の歪があるのか〜。
う〜ん。
どうしたものか。

しかし、これ以上にトラッキングエラーを0にできる方法を他に知らない。
でも、このProtractor NGは、ドイツ製。
オーディオ専門の代理店も扱っている。
プロが作っている製品で調整したなのだから、現在針先は極めて正確な位置にあると思われる。

RIMG0948.jpg

ということは、他に調整が必要ってことか?
アジマスは、先日これ以上ないというくらい、超微調整をおこない、
これまでにないほど歪の低減に成功している。
すると、あとはアームの高さか?

これまでアームをきっちり水平にしていた。
カンチレバーは、カートリッジを長く使っていると若干下がってくる可能性がある。
もしかすると、針先とは逆側を若干上げたほうが良いのかな?
ということで、0.2㎜程度上げてみることにした。
そして聴いてみるとどうでしょう。
気になっていた竹内まりやのボーカルにしっとり感が戻ってきた。
ブルーミッチェルやマイルスの高域も歪なく伸び伸びと鳴り始めたのである。
やはり0.25㎜の世界というのは、そんな世界なのかもしれない。

様々なアーチストのレコードを聴いてみたが、どれもしっくりくるようになっている。
というわけで、最後はアームの高さの微調整も必要だったが、
トラッキングエラーについては、Protractor NGのような
ツールを使うことで、極めて高次元のセッティングができるようだ。
アームやプレーヤーの癖なども考えられるので、
一概にツールだけにたよるのも良くないと思うが、
うちのDelphiとSMEのアームは極めて精巧に作られているので、
Protractor NGのセッティングでうまいところに針先がきたものと思われる。

自分なりにトラッキングエラーの調整をしてきたが、
自作のゲージだけではここまで追い込むのは難しいと思った次第。
やはり、プロが作ったものは信頼できる。
水平器もそうだが、プレーヤーやアームなど、
やはり信頼できるもの使う使うということが、
オーディオにでは大事なんだなあとつくづく感じた次第。

というわけで、筋金入りのオーディオマニアの諸先輩方には、
なかなかお聴かせできそうになかった拙宅のサウンドですが、
秋ごろにはお聴かせできるかもしれません。

いやあ、年季の入った諸先輩方に囲まれた環境のお蔭で、
拙宅もなんとかこのレベルのサウンドを出せるようになってきましたよ。

これまでは、まあまあ鳴ってるなという印象でしたが、
上手くなっているほうでは?と思えるほどになってきたと思います。

そんじょそこらでは鳴らない、物凄いサウンドを目指し、悪戦苦闘しているアナログの調整ですが、
俄然アナログが、面白くなってきました。
もう10年以上やってきましたが、ここに来て、
アナログは奥が深くて本当に面白いと最近つくづく思います。

やればやるだけ、音が良くなるのが分かるのが面白いところですね。
デジタルもいろいろ調整することは多いのですが、
アナログは物理的に弄って調整するという、
機械弄りに近い感覚があり、そこが面白いのかもしれません。
そういえば、昔バイクを弄って遊んでましたが、
それに近いかな。
アナログは、めちゃくちゃ面白い。

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