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Sさん宅にアームの調整をしに行ったこと。 [オーディオ]

先日、オーバーハング調整の記事を書いたところ、
Sさんからうちのアームも調整してとご依頼を頂いた。
調整されていないということなら、調整することで音質改善ができる可能性があるので、
受け売りだが、伺うことにした。
と言っても、もし調整されているなら、下手に自分が触ることで
逆に音が悪くなる可能性もある。この時は触らないようにしようと思っていた。

一応、チェック用というか、拙宅で調整したユーミンのレコードがSさん宅でどういうふうに
なるのか、この耳で聴いてみたいという思いもあったので、持っていった。

005.jpg

最寄り駅につきSさんに連絡し、暫く待っていると、
カッコいいアウディが。
中にはセンスの良いグラサンにアロハのSさんの姿が。
流石Sさん、いつもセンスがめちゃめちゃ良いですね!!!

早速Sさん宅にお邪魔し、アームの調整を試してみることに。
持ち込んだゲージを元にトラッキングエラーの調整を行う。
ゲージに針を落としてみると。
ん? ゲージにピッタリ合っているではないか。
6㎝と10㎝と14㎝、それぞれに針を落としてみたが、
ゲージとほぼ一致している。
これは下手に触ると音が悪くなりそうだなあ。
急に不安になってきた。
それではと、歪具合が良く分かるユーミンのレコードを聴いてみることに。

すると、歪がなく良い音ではないか。
これならトラッキングエラーは殆ど発生していないということではないか。

う~む、なんでこんなに歪がないの?
なんで拙宅は歪むの?拙宅の調整がいまいちってこと?

とSさん宅で聴いたユーミンの音の良さに愕然としてしまったのであった。

カートリッジの傾き針圧も適正だった。

Sさん宅ではアームの調整は不要と判断し、小生程度の調整なら、
このままの方が良いですよということで、Sさん宅のレコードを聴かせて頂くことになった。

Sさん宅のプレーヤはトーレンスTD124である。
そしてアームはSME3009という夢の組み合わせ。
やはり良い機材で調整されていれば、このような良い音がするのである。

早速、ella fitzgerald louis armstrongの盤が聴こえてくる。
フワッと広がる空間に優しく広がるellaの歌声。
Sさんのスピーカーは、TANNOY。
やわらかな歌声が広がる。
やはり、この盤はレコードで聴くに限るなあ。
この温かみは、やはりレコードの持つ最大の魅力であろう。
CDでも温かみのある音はだせるのだが、
その一歩先にある、奥ゆかしさと言えば良いか、
実際の音にも奥行きがあり、密度がある感じがする。
CDでは、これまで聴いたことのある、どんなに素晴らしいと
思った空間表現のうまく出ている音でも、
音自体が平面的な描写に聴こえてしまう。
ただそれは、ほんの僅かな違いだけれど、大きな違いでもあるような気がしている。
例えれば、奥行き感のある風景画をみているのと、
目の前に広がる自然の風景をいている違いのような感覚。

こういう奥ゆかしさのある音楽を聴いていると、
何物にも変えられない喜びが湧いてくる。
しみじみと、「良いですね〜」を連発してしまった。

Sさんは、最近クラシックをお聴きになる割合のほうが多い。
昔はかなりジャズを、お聴きになられていたし、
アメリカでも多くの、ミュージシャンの生演奏をお聴きになられている。
そんなSさんが、あるときクラシックのほうが、
ジャズより自由な感じがすると仰るのだ。
クラシックは楽譜通りに、ジャズはインプロビゼーションで
弾くので、一見ジャズのほうが自由にみえるが。
この一言は、今回も仰られていたが、以前にも聴いた記憶がある。
奥が深い。
この一言は大きいぞと、小生の心に深く刻まれたのであった。
いつか小生もこの感覚に気づいたら、一気にクラシックを
聴き込むかもしれない。そう思った。
自分のことは自分でも分からないので、
こういう可能性があることも考えると、
今のスピーカーを手放せなくなるのである。
今だけを考えるとたしかにJBLなのかもしれない、
しかしクラシックも良い音でならそうとすると、
今のスピーカーに軍配があがる。
音像は小さいし、音場も広く、
音場的にはこれ以上のスピーカーはないと思っている。
話が外れてしまったが、そんなことを考えさせられた。

クラシックの盤から、バッハの曲を何曲か掛けて頂いた。
マタイ受難曲は、以前に良いと薦めて頂いたので、
御茶ノ水のユニオンでBOXのレコードを見つけて聴いたのだが、
難しすぎて、良さがさっぱり分からず、直ぐに手放してしまった。
最初から最後まで聴こうとすると、ど初心者の小生にはやはり無理がある。
今回、よい場面をすこし聴かせて頂いたが、
これが素晴らしかった。
ボーカルの場面など、天に登るような感じ。
こういう快感を求めて、クラシックファンの方は、
日々オーディオと向き合っているのだなあと思った、

Sさんの音は柔らかいので、尚更ボーカルがグッとくるのであろうか。
時間となったので、次のお宅にお邪魔することに。
またクラシックの良い盤を教えてくださいね。
今回もお聴かせ下さり、ありがとうございました。

次のお宅の記事はまた今度で。
ではまた。

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UNICORN

当方は現在大体50%Vs50%ぐらいの割合でClassicとJazzに時間を割いています・・・・再生に関して言えばClassicの方がJazzと較べてReferenceを設定し易いと思います、ただ大編成と小編成に関してなら大編成が楽か?小編成は至近距離での生体験機会が少ないためチョット難易度が高いと思います。
因みにマタイはアリア篇、コーラス篇と夫々1枚にまとめた盤が用意されている演奏家(クレンペラ)がありますのでそれで慣れ親しむのも一考か!?
by UNICORN (2020-08-02 13:20) 

ハンコック

UNICORNさん
こんばんは。
物凄く沢山のJAZZのレコードをお持ちなのに、
現在はクラシックと半々なのですね。
小生もクラシックを聴く比率が上がってくるのでしょうか。
クラシックファンの方々は、やはりコンサートホールの音というのを
イメージされているのでしょう。
JAZZはライブもPAを通していますし、生音がどんなものか
イメージするのも難しいですね。
自分で演奏するようになるしかないでしょうか。
クレンペラの盤ですか。ありがとうございます。
覚えておきますね。
JAZZも一枚のLPに好きな曲もあれば、いまいちな曲もありますが、
クラシックも同様ですね。
全部聴こうとすると、特にど初心者の小生には、
やはり無理があるようです(爆)。

by ハンコック (2020-08-02 18:25) 

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