SSブログ

ダブルオフ会 [オーディオ]

先日、チューバホーンさんとshanshanさんのお宅にお邪魔させて頂いた。
午前中にチューバホーンさん、午後にshanshanさんのお宅でのオフ会という流れである。

チューバホーンさんのオーディオルームに通されて、今日は前座なのでと仰っていた。
前回お邪魔した3月は、ボーカルの質感を指摘する事になってしまい、あの日の飲み会でチューバホーンさんは口数が少なかったのを記憶している。きっと前回のリベンジも兼ねているだろう。
また、つい最近A5さんをお招きされた直後である事から察するに、音は相当仕上がっているはずである。
良い音がする事は容易に想像がついた。
手始めのクラシックの冒頭を聴いて、この完成度は過去一だと思った。
3月に聴いた広い音場に、良質なボーカルが合わさっている。
今回は生身の人間っぽさを感じた。
今回のキーワードは38cmである。
38cmにしか出せない音とはどういうところなのか?
この辺りを気にしながら聴いていた。
自分は殆どJAZZしか聴かないので、JAZZが掛かったときにこの辺りを気にしてみた。
ベースやドラムスが違うのは容易に想像が付くが、トミフラやbilly gardnerのピアノの厚みが圧倒的に違う。
この厚みを出すためにある程度ボリュームを上げる必要はあるとの事。
こういった辺りの調整の先にピアノのボディ感というものが見えてくるのだろう。
解像度が低いままだったり、スピード感が緩い状態ではなかなかボディ感までは出せないのであろうことは何となくイメージは湧くが。
他にも沢山のパズルがあるのであろう。
この辺りはやはり38cmのスピーカーを調整してゆく中で、自分自身で消化してゆくしか無いだろう。
持ってもいないのに、なかなか聴いただけではイメージが湧かない。

しかし、今回はうわずった声の感じが全くしなかった。
本当にデジタルなのかと耳を疑った。
なんとしっとりした声質であろうか。
今回聴かせて頂いたサウンドは過去最高だと思う。
ここまで追い込まれたチューバホーンさんに感服するしかなかった。
この耳の状態でshanshanさんのサウンドを聴いたらどう感じるのかとある意味心配になったが、そんな心配は無用なことであった。

昼食を挟んでしばらくするとshanshanさんが車で迎えにいらしていた。
shanshanさんとは3ヶ月ぶりである。
お宅にお邪魔すると、この短い間に、スピーカー以外の機材が全て変わっていた。
しかもパワーアンプが3台準備されていた。
・shanshanさん自作のパワーアンプ
・金田式パワーアンプ
・Firstwatt F7

IMG_9672.jpeg

これらのアンプを聴き比べしようという企画である。
これは私のために準備していただいた企画でもあったんだなあと、後で思い知らされる。
早速shanshanさん自作のパワーアンプから聴かせて頂いた。
300Bを2台搭載したアンプで相当な物量を投入されている。
LuxmanのCDプレーヤから送り出された音楽信号は、KrellのPAM-3を経由して
shanshanさん自作のパワーアンプを経由しJBL C-36に送られる。
JAZZのCDがLuxmanのトレイに乗せられ、再生ボタンが押された。

出てきた音は、暖かく弾力と音に真のある上質な音であった。
この音、めちゃくちゃ好きだなあ!と唸ってしまった。
オーディオ再生においてスピーカーの占める割合は大きいが、プリアンプの支配力も相当なものである。
前回お邪魔した時はアッテネータだったので、今回KrellのPAM-3の色が良く出ているのであろう。
PAM-3に魅了された人が結構いらっしゃるがこういうことかあと改めて思った。

次にshanshanさん自作のパワーアンプが金田式のパワーアンプに置き換えられた。
金田式になると線はずっと細くスリムになる。
実にあっさりとしていて、ちょっと酷が欲しい気も否めない。
しかし電源部と本体が別々の筐体に収められ、造りはかなり良いものであった。
少し物足りなさを残しつつ、パワーがFirstwatt F7に置き換えられた。

IMG_9671.jpeg

F7から音が出てきた瞬間、同じトランジスタアンプとは思えないほどの温度感である。
shanshanさん自作の玉アンプに似た温度感があり、かつトランジスタのもつキレやS/Nの良さが感じられる。帯域も随分と広くなった。
マジかよ。玉とドランジスタの良いとこ取りじゃん!という声が出た。
勿論、玉のほうがより熱さや温度感をより感じたが、このアンプにはかなり暖かみを感じた。
いろいろな方がJBLに挑戦されているが、なかなか玉では良い音が出ないそうである。
私の周りにもそういう方がいらっしゃる。
いろいろやられた結果、トランジスタに落ち着かれた方のほうが多いようである。
JBLのスピーカーには、JBLのアンプという最強の武器があるが、あれがトランジスタなのも頷ける。
というわけでF7を聴いてから口がポカンとなったまま、いろいろな音楽を聴かせて頂いた。
特に記憶に残っているのはクラシックのLPでマーラーの盤を掛けて頂いたのが
とても良い音で、こんなクラシックをJBLで聴けるとはと驚いた。
なお、盤はオリジナルとのことであった。高いみたいだが、自分も入手したいと思った。
昔の鳴らし方では、こうは鳴らないだろう。とても貴重はサウンドを聴かせて頂けた。
その後もなぜFirstwattなのかということをshanshanさんとチューバホーンさんにいろいろとお話を伺うことができた。
こういう古い能率の高いアンプ鳴らすのに丁度良いトランジスタアンプは、なかなか無いようである。
しかしshanshanさんの作られた300Bのあのアンプは欲しい。
前回お邪魔した時に使われていたパワーアンプも欲しいと思った。
やっぱり真空管もいつかは鳴らして自分なりに消化しないと気が済まないのかもしれない。
一方、S/Nの高いトランジスタではより解像されて音が出てくるのでよりリアリティのあるきめ細かなサウンドを出せる。ぼわ~んとした音ではなくキレの良いしまった密度感のある音が出てくる。
声質もにじんだ音にかき消されることなく、より艶っぽく出てくるし、管楽器もよりストレートに出てくるのである。
自分もトランジスタと真空管のアンプの2台構成にして半年とか1年ごとに置き換えて、慣らし込んでみたいと思った。
お前、ユニットしか持ってねえじゃねえかよと突っ込まれそうではあるが...

shanshanさん、チューバホーンさん、今回貴重なパワーアンプ聴き比べをさせて下さり、ありがとうございました。かなり実りのあるオフ会でしたね。
こんな機材を並べたオフ会なんて、私のところではいつになるか分かりません。
本当に得るものが大きかったです。
うちは長~く、ボチボチやっていきますので、今後もよろしくお願いします。

nice!(3)  コメント(2) 
共通テーマ:音楽

nice! 3

コメント 2

チューバホーン

 ハンコックさん、先日も長時間お付き合いいただきありがとうございました。
38㎝ユニットは、オーディオを始めたころからのあこがれでしたから、それが置ける部屋を手に入れたときはうれしかったですね。
 それから20年余りの月日が経ち、たくさんの方からご尽力をいただき、今はとても楽しく音楽鑑賞が出来るようになりました。
 ハンコックさんのお宅で、JBLの38㎝が聴ける日が楽しみです。その時は胃の一番にお邪魔させてください。
by チューバホーン (2024-04-10 08:50) 

ハンコック

チューバホーンさん
こんばんは。
またもや家で鳴らせないであろうスピーカーを買ってしまいました。
鳴らしてみたい衝動はどうしても抑えられませんね。
でも、それでも良いと思ってます。
自分の好きなように鳴らせれば満足ですから。
私は、好きな盤さえあれば良いのかもしれません。
これから先もやる事が多いですので、また皆さんのお力添えをお願いします。
by ハンコック (2024-04-10 19:02) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。