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トーンアーム・セッティング・ツール DR. FEICKERT ANALOGUE Protractor NGを使う。 [アナログ調整]

アナログのセッティングを徐々に詰めてきて、
いろいろなソースを聴くようになると、ごくわずかな違和感に気づくようになってきた。
例えば、ユーミンでは、やはり5曲目あたり、すなわり最内周で若干声が歪んでいるような気がする。
また、竹内まりやは、なんとなく声質がしっとりしていないような、
若干掠れたような声がする気がする。
また音がごくわずかに散漫になっているような気がする。
マイルスやブルーミッチェルのペットのMONO盤をSTEREO針で掛けると、
やはり少し歪んでいて、せっかくの高域の表現がうまく聴きとれない。
そんなこんなで、やはり、トラッキングエラーの調整はまだまだという気がしてきた。
諸先輩方もアームの調整だけで1年以上は掛かると仰っているが、
その意味が少し分かってきた気がする。

しかし、こう毎日毎日調整が上手くいかないと心が折れる。
それでCDを聴いてみる。
CDって、なんて歪やノイズの少ない良い音なんだろう!!!
やはりCDは、画期的だよなあとつくづく思たりもする。
歪みのある音で無駄に時間を使うより、CDを追い込んで良い音で
聴くほうが良いのではないか?
こう思ったりもする。

しかし、諸先輩方に聴かせて頂いたあのアナログのサウンドを思い出しながら、
拙宅でもなんとかあれに近い音を出したい!!!
そんな熱い気持ちを持ち続けながら、日々格闘中。

そんな中、トーンアーム・セッティング・ツールなるものを試してみた。
ちょっと高かったが、MADE IN GERMANYなので、精巧に作られているのかなと期待して入手した。

RIMG0946.jpg

セッティングは極めて簡単。
プレートをスピンドルにセットし、ゲージ・タワーをトーンアーム中央に固定し、
あとはプレートに印字されているポイントに針先がくるように
アームの位置を調整すればよい。

早速調整し、聴いてみた。
すると最内周での若干の歪が取れているようだ。
しかし、竹内まりやの声はまだ若干掠れているような気がする。
またブルーミッチェルやマイルスも若干歪んでいるような気がする。

ここまでしてもまだ若干の歪があるのか〜。
う〜ん。
どうしたものか。

しかし、これ以上にトラッキングエラーを0にできる方法を他に知らない。
でも、このProtractor NGは、ドイツ製。
オーディオ専門の代理店も扱っている。
プロが作っている製品で調整したなのだから、現在針先は極めて正確な位置にあると思われる。

RIMG0948.jpg

ということは、他に調整が必要ってことか?
アジマスは、先日これ以上ないというくらい、超微調整をおこない、
これまでにないほど歪の低減に成功している。
すると、あとはアームの高さか?

これまでアームをきっちり水平にしていた。
カンチレバーは、カートリッジを長く使っていると若干下がってくる可能性がある。
もしかすると、針先とは逆側を若干上げたほうが良いのかな?
ということで、0.2㎜程度上げてみることにした。
そして聴いてみるとどうでしょう。
気になっていた竹内まりやのボーカルにしっとり感が戻ってきた。
ブルーミッチェルやマイルスの高域も歪なく伸び伸びと鳴り始めたのである。
やはり0.25㎜の世界というのは、そんな世界なのかもしれない。

様々なアーチストのレコードを聴いてみたが、どれもしっくりくるようになっている。
というわけで、最後はアームの高さの微調整も必要だったが、
トラッキングエラーについては、Protractor NGのような
ツールを使うことで、極めて高次元のセッティングができるようだ。
アームやプレーヤーの癖なども考えられるので、
一概にツールだけにたよるのも良くないと思うが、
うちのDelphiとSMEのアームは極めて精巧に作られているので、
Protractor NGのセッティングでうまいところに針先がきたものと思われる。

自分なりにトラッキングエラーの調整をしてきたが、
自作のゲージだけではここまで追い込むのは難しいと思った次第。
やはり、プロが作ったものは信頼できる。
水平器もそうだが、プレーヤーやアームなど、
やはり信頼できるもの使う使うということが、
オーディオにでは大事なんだなあとつくづく感じた次第。

というわけで、筋金入りのオーディオマニアの諸先輩方には、
なかなかお聴かせできそうになかった拙宅のサウンドですが、
秋ごろにはお聴かせできるかもしれません。

いやあ、年季の入った諸先輩方に囲まれた環境のお蔭で、
拙宅もなんとかこのレベルのサウンドを出せるようになってきましたよ。

これまでは、まあまあ鳴ってるなという印象でしたが、
上手くなっているほうでは?と思えるほどになってきたと思います。

そんじょそこらでは鳴らない、物凄いサウンドを目指し、悪戦苦闘しているアナログの調整ですが、
俄然アナログが、面白くなってきました。
もう10年以上やってきましたが、ここに来て、
アナログは奥が深くて本当に面白いと最近つくづく思います。

やればやるだけ、音が良くなるのが分かるのが面白いところですね。
デジタルもいろいろ調整することは多いのですが、
アナログは物理的に弄って調整するという、
機械弄りに近い感覚があり、そこが面白いのかもしれません。
そういえば、昔バイクを弄って遊んでましたが、
それに近いかな。
アナログは、めちゃくちゃ面白い。

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UNICORN

色々投資&苦労をされて追い込んでいるようで頭が下がります・・・それにしてもOFF会は訪れる方もお迎えする方も結果的に得るものが多いですね!!
by UNICORN (2020-08-11 08:18) 

ハンコック

UNICORNさん
おはようございます。
ここ数年、オーディオ熱はダダ下がりだったのですが。
ジャズをメインにお聴きになられている方の
お宅を訪問する機会も少なく目指すサウンドもありませんでした。
そんな中、昨年秋にUNICORNさんのサウンドを聴かせて頂いてから
小生の、オーディオ熱に火がつきました。
火がついたのは、INICORNさんに今の拙宅のサウンドをお聴かせするには、恥ずかしいという羞恥心からですが、
そのお陰で、アナログに本腰を入れて取り組むようになりました。
また、調整の過程においてオーディオマニアの方々から
更にヒントを頂き、今のサウンドまで仕上げる事ができました。
やはりオフ会は、オーディオにとってはとても有意義なものですね。
良いサウンドを聴かせて頂けると、良い刺激になって良いですね。

by ハンコック (2020-08-11 09:35) 

seibo

すごい調整の機械買いましたね!今度試させてくださいね!
by seibo (2020-08-11 18:59) 

ハンコック

seiboさん
おはようございます。
かなり高価でしたので、手を出すのを躊躇しましたが、
やはり試してみない事には後悔が残ります。
アナログは調整箇所が多すぎです。
パズルと同じで、一箇所だけでも決まると、
あとが楽になりますので、試してみて良かったです。
また今度のお邪魔する際には試してみましょうか。

by ハンコック (2020-08-12 10:42) 

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