SSブログ

GRF邸へお邪魔してきました。 [オーディオ]

農鳥岳、間ノ岳、北岳と、白根三山を縦走して、
今下界へ降りてきたところだ。
山の稜線歩きは、気持ちがよく、
普段見ることのできない景色を見せてくれる。
山から降りくると、心地よい疲労感があり、
山での出来事がまるで夢だったかのような、本当にあそこに登ったんだと不思議な感覚になる。
3000m級に登ったことのある人にしか分からないかもしれないが、
今は、そんな感覚でいる。
今日は、以前からお誘いを頂いていたGRFさんのお宅にtaoさんとお邪魔してきた。

78687EF9-B585-450C-8E71-9E6784541494.jpeg

光カートリッジで大いに盛り上がっていらっしゃるのを
遠くから眺めていた訳であるが、今日はそれを堪能させて頂いた。
個人的には和室の音を聴かせて頂ければ、満足だったのではあるが。

いつも通り、まずは和室から聴かせて頂く。
真空管が温まってくるまで、さほど時間は掛からなかった。
中高域と低域の音場のバランスが徐々に合ってくると、
下の方で聴こえていた低域も上に上がってきて、
しっかりと音場が出現する。
この様にアンプの状態が良くなったときに一番良い音が出る様に、
スピーカーを調整されているのだ。
アイドリングが終わると、音場が広がり、その奥から音像が現れる。
音が柔らかく音像が小さい。
かなり綿密に調整なさったようである。
小生もスピーカーの調整を多少するようになり、このあたりの調整の
綿密さが少しは分かるようになってきたようだ。
それゆえにこの調整の腕にはやはり項垂れるしかない。

音像かかなり小さい、それゆえに音の実在感が増して聴こえる。
このあたりの音像を小さくするコツなどを教えて頂いた。
なかなかネットを見てもこのあたりのツボを教えているサイトはない。
また交流あるオーディオ仲間の間でも、このあたりのコツまで分かっていて、
言葉で説明して下さる方は、GRFさん以外には殆どいらっしゃらない貴重な存在だ。
スピーカーのセッティングは、今では苦にならなくなったが、
初めは苦痛でしかたがなかった。
しかし、機材や盤もある程度揃ってきた今は、このあたりの泥臭いところを
やっていかないと更なる音質向上が見込めなくなってきた。
そこで仕方なく調整を始めたのだけれど、やっているうちに慣れてきて、
やっと苦痛ではなくなってきた。
これもアナログの調整同様にしばらくすると面白くなってくるのだろうと思う。
今日教えて頂いたことも早速試してみようと思う。

クラシックから始まったオフ会は、ジャズや歌謡曲を織り交ぜながら
進行してゆく。
八代亜紀のLive盤やピアノトリオでは、切れと鮮度があり、
オーケストラについては、かなり柔らかな音が出てくる。
これはソースによるものが大きいそうなのであるが、
それゆえにどれだけソースに入っている情報を引き出してあげるかが、
重要とのことであった。
CDもアナログ同様だと思った。
拙宅ではアナログの情報を引き出すのにカートリッジやアームの調整に躍起になっているが、
ここはアプローチは違うがやはりCDの情報を最大限に引き出してあげるように
調整が大事だということを教えていただいた。
スピーカーの調整については、事細かにGRFさんのBlogには書かれているが、
機材のセッティングについても事細かに調整されているはずである。
この和室のユニコーンのシステムを隅々まで観察してると、
このあたりのヒントが隠れている。
このあたりをしっかりと目に焼き付けたのであった。

話は変わるが、先日のチューバホーン低でのBilly Joelや玉置浩二の
ボーカルの表現力に圧倒されたのだが、
これはoさん製作のディスクリートDACによるのもが大きいと書いたが、
確かにこの影響は相当なものなのではあるが、それだけではないことが今日証明された。

それは、このGRF邸の和室は、ディスクリートDACではない。
また入力は2系統あり、1つはSONYのCDプレーヤとEMMのDACのものと、
もう1系統マランツのCD34の系統。
今日、どちらも聴かせて頂いたが、SONYとEMMのほうは勿論のこと、
14bitのCD34でもしっかりとダイアナクラールの声の表現や質感が出ていたのである。
この現実をどう考えればよいのか。

oさんのDACに頼るだけではなく、やはりセッティングまでも追い込まねばなるまい。
oさんのDACを使いさらにセッティングを追い込んだ先にこそ、
これまで見えてこなかった境地があるのである。
これはまた一つ課題は増えたが、チューバホーン邸はここまでやられていたから
出た音なのであろう。
また一つ、大きな収穫があった。

それから和室の低温について。
拙宅で良く聴くJAZZを掛けて頂いたが、ユニコーンでは十分な低音が出ていた。
スピーカの形状や素性などは異なるが、wattとさほどスペックは変わらないと思うのだが、
あそこまで低音が出るというのもセッティングによるものが大きいのだろう。
この低音を忘れないうちに拙宅の調整も行いたい。
スピーカーの位置では低音が出るポイントがあるので、そこを見つけつつ、
音像が小さくなるポイントを探し、さらに細かな調整をすることになるだろう。

というわけで、和室でのオフ会は、目下調整にはまっている小生にとっては、
超ホットで大変有意義な和室のオフ会となった。

E3D14978-6741-4092-A6C8-18A8D97936C9.jpeg

後半は、大部屋へ
こちらは、とっくにオーディオの域を超えている音なので、
小生が特にああだこうだと言う余地はない。
オーケストラから歌謡曲、POPS、JAZZと様々なジャンルの音楽を堪能させて頂いた。
中でもマーラーの4番の音は素晴らしい!

そして、こんな大部屋で調整の行き届いたシステムで聴けるチャンスは、滅多にないので、
自分の好きなJAZZの盤を掛けて頂いた。
とっくに50年以上経過しているこの盤。

573A3962-69B9-403B-BFCB-A61868FD6728.jpeg

ContraneのBlue Train。
どなたかが、GRFさんのBlogで仰っていたが、当時の音が現代に蘇るのではなく、
当時の演奏者が今この部屋にきて演奏しているような、
そんなリアリティのある音が出てきたのである。
50年以上も前のMONOのレコードから、とても広いステレオのような音が広がり、
部屋全体が一気にスタジオになったような雰囲気に包まれる。
そこで、当時の最高のメンバーが織りなす演奏にめちゃくちゃテンションが上がった。
Lee Morganのトランペットのそれはそれはリアルなこと。
1957年に演奏していたこの人たちの腕は流石だ。
吹きっぷりが実に良く分かる。
やっぱり、ソースの情報を引き出してあげれば、ジャンルを問わずなるんだなと。
妙に納得したのであった。

元々、狭い部屋で広大な音場で聴いてみたいという強い思いがあり、
Wilson Audioを使うようになったのだが、その流れでGRFさんと出会うことができ、
お付き合いをさせて頂いている。
15年前にGRFさんと出会ってから、まだ数回しかお邪魔したことがないが、
初めはGRFさんの仰っていることを理解できずに、ただただ頷くことしかできなかった。
当時初めてお邪魔した日のことをしっかりと覚えている。
あのときもtaoさんの一緒にお邪魔した。
このGRFの部屋でSD05で鳴らすTannoy GRFの音を、
taoさんとタンデムシートに座って聴いたあの日、あの日の衝撃は今でも忘れない。

しかし、小生も微力ながら調整を進めるに従い、多少は理解できるようになってきた。
その間、こちらも多少音を磨いてきた訳であるが、GRFさんは遥か先を行かれている。
追いつこうにも、どんどん離れて行かれるのである。
GRFさんもここにきて、さらにオーディオ熱を上げられ、さらにダッシュを掛けられている。
この情熱はどこからくるのだろうか。
また更に磨きをかけられ、皆を驚かせて下さることであろう。
GRFさん、今回も御聴かせ下さりありがとうございました。
もやは大部屋の音は参考にならない領域になっていらっしゃいますが、
和室の部屋の音を聴かせて下さり、拙宅の改善点や改善の方法が分かりました。
また拙宅もいい音にして、コロナが落ち着いたことには、狭い部屋でもいい音が
なるところをお聴かせできればと思っております。
今後とも宜しくお願いいたします。

nice!(4)  コメント(2) 
共通テーマ:音楽

nice! 4

コメント 2

GRF

やはりエラーメッセージのままだったので、再読み込みをしたら直りました。お騒がせ様でした。先日のコルトレーンは凄かったですね!次回来られるときも、名盤をお持ちください。どんな音で入っているか楽しみです。
by GRF (2021-11-02 22:21) 

ハンコック

GRFさん
こんばんは。
光がカートリッジは、溝に刻まれた情報をこれまで以上に、
吸い上げる力を持っているように感じました。
古き良き時代の演奏が、今ここで再現されるというのは、
喜ばしい事です。
by ハンコック (2021-11-03 22:59) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。