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BOさん宅にお邪魔してきました [オーディオ]

久しぶりにBOさんとお会いしたのは、ちょうど半年前。
GRFさんのお宅にお邪魔した時だった。
Art Pepperの音の凄さに2人とも目が点になった記憶がある。
あの時、久しぶりに相互訪問させて頂きたい旨の話をしてお別れし、先に拙宅にきて頂いた。
それで、先日、BOさんのお宅にお邪魔した次第である。

当日最寄り駅につくと、車で迎えてきて頂いていた。
お電話で誘導して下さり、少し歩いていくと、そこにはセンスの良い高級車が停車していた。
いつもさりげなくお洒落にされているBOさんであるが、やはりお車もセンス良いものであった。
流石、センスのいい方は全てにおいてセンスが良い。
小生は、センスのいい方のお宅に訪問するため、センス良くしようと思って多少洋服に気を使ったつもりが、逆にダサくなってしまった(爆)。やはり、慣れないことはするものではない。

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さて、お宅に到着し、さっそく聴かせて頂くことに。
前回BOさんのお宅にお邪魔したのは5年前のこと。
ちょうどHRS-130を導入されたときだった。
あれから5年経過し、あのときのHRS-130はどんな音を奏でてくるのだろうか。

前回お邪魔した時と、CDプレーヤーとアンプが変わっていた。
TechnicsのCD/SACDプレーヤーとデジタルアンプを導入されたとの事。
当初はシルバーモデルしかリリースされていなかったようだが、BOさんはデザインも重要とさせており、ブラックモデルがリリースされたので導入なさったそうである。
故に、その佇まいは、黒のスピーカーと調和されシンプルかつ洗練された印象だ。
まずは、慣らしでシューマンが掛かった。なんでもない盤ということであったが、部屋よりその何倍も大きく音場が展開される。
BOさんのお宅は天井が高い。
そのため、上下左右に音が拡散され大きな音場が現れた。

そして、私がお邪魔するということでJAZZのCDを沢山準備して下さっていた。
JAZZの初めは、Hampton Hawes Vol.1を掛けて頂いた。
MONO盤である。
Vol.1,2,3と3枚リリースされている。内容はどれも良いが、1,2,3の順番に良い気がする。
スピーカの間に音像がちっちゃくなることなく、レコードのようにスピーカの左・中・右と大きく音が展開される。この厚みなかなか出ないんだよなあ、などと思いながら聴いていた。
最近、再認識しているのはCDのMONO盤って音が良いんじゃないかということである。
まあ、単純に解像度やS/Nなどオーディオ的なものだけを求めて調整しても、こいうMONOのCDは
なかなか楽しくはなってくれないのである。
JAZZが好きで、JAZZはこうなってほしいという思いがなければ、上手くならせないだろう。
BOさんはクラシックへの造詣が深いが、JAZZに関しても造形が深い。
もう45年以上のJAZZ歴をお持ちである。
学生の頃はAltecでも聴かれたいたそうである。
小生の知っているような盤は、勿論ご存じなのだ。
45年という長い年月JAZZを聴いてこられ、こう鳴らしたいという思いも持っていらっしゃるはずである。小生も比べられるほどではないが、それなりにJAZZを聴いてきて、こうなってほしいという思いがある。

今日、改めてお話させて頂いて、共通するとことは、
トランペットやテナーが飛び込んでくるような直接的な音だけではなく、音場感や奥行き感も重要視させているということである。
小生もスタジオやLive会場などの場の雰囲気など、演奏の背景にあるものをうまく引き出してあげ、より臨場感を感じたいと思っている。
こういう臨場感をもって、古き良き時代へタイムスリップできるようなそいう音がお互い好きなのだろうと思った。
半年前にGRFさんのお宅で聴いたTampaのArt Pepperの音に共感頂けたのもこういう共通点があったからだと思う。

自分は、JAZZ好きにしては変わってると良く言われる。
JAZZ鳴らすならホーンだろうと。
確かにホーンやD130の音も好きだ。あれを極めてみたいという気持ちがないわけでもない。
まあ、しかし今は音場感も欲しいのである。
JAZZの盤には、音盤情報なんて入ってないよと言われればそこまでだが。
兎に角、そういう単なる好みの問題かもしれないが。

話を戻すと、現代スピーカーでJAZZはこうなってほしいという思いと、
音場感が共通しているため、このHanpton Hawesの古いMONO盤が良い音でなっていると思った。

続けて、ANDRE PREVINのTelarc盤が掛かった。
こちらはCDしかない、録音からマスタリングまですべてデジタルで行われている。
Hampton Hawesに比べ、一回りも二回りも帯域や音場が広がった。
おおっ、流石デジタル。しかも良く録れている。
オーディオ的には物凄い音になった。デジタル時代において、この盤が出たころは、
エンジニアもかなり気合が入っていたと思わされる盤である。
拙宅のようにごちゃごちゃしていて定在波だらけの部屋ではなく、
整理された広い部屋、そこにはとても見通しのよいサウンドが広がる。

その後、Chet BakerやArt PepperなどShelly Manneなどを聴かせて頂いた。
JAZZのレコードはオリジナル盤という絶対的な存在があるのに対し、ジャズのCDには、これといった盤が存在しない。
またマスタリングも様々だったりするし、現代においてはそのマスタリングで好みが分かれたりもするので、絶対的に良い音の盤という基準が不明確なこともある。
そんな価値観によって音の善し悪しが分かれるJAZZのCDにおいても、自分なりの音の良い盤を探すとなると、こういう情報がないので、同じタイトルでも何枚か買ってみて、その中から選別してゆかねばならない。
別に盤を気にしない人もいるかもしれないが、いまはこういう盤の選択をしながら、CDを聴いている。
自分も昔は全く盤に拘りはなかった。
しかし、時がたつにつれ、アナログも聴くようになり、CDもこういう感じで鳴らしたいという思いが出てきて、こう鳴らすには自分にあった盤を探したいと思うようになった。
こういうこともあり、今は機材を変えるより、盤を変えるほうの比重が高いのかもしれない。

BOさんも長いことJAZZを聴かれていて、同じタイトルのCDを何種類も聴かれている。
そして選別されたCDで聴かれるとのことでった。
やはり良い盤を探すのは時間がかかるのである。
自分にも、比較のためだけに買い、その後手放した盤が数え切れないほどある。

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SACDも聴かせて頂いた。
やはり新しいCD/SACDプレーヤーは昔に比べ進化していると感じた。
昔はCDもSACDも明確な音の違いが無かった印象が強い。
しかし今回聴かせて頂いき、SACDのほうがより慣れらかかつ奥行き感があり、音に粘り気があるというか、そんな印象を持った。
びっくりしたのはART PEPPERのリズムセクションで、ART PEPPERの立ち位置が分かるほどだった事。
これは、BOさんの部屋スピーカーのセッティングに影響させる部分が大きいとは思うが、このシステムでSACDはツボに嵌っていると感じた。

Technicsのアンプについての印象は、デジタルアルプという事を忘れさせるほど、温度感があると思った。かつデジタルアルプの長所である広い音場が、広いお部屋とジャーマンのスピーカーの組み合わせにより引き出されていると感じた。

さて、お聴かせ下さった中で、特筆すべきはBarney KesselのCARMENである。
Kesselのギターのなんとカッコことか。
ピッキングの鋭さとギターのボディ感。
これまで聴いていたギターの音は、いったい何だったんだろうと思うくらい、良いギターの音だった。
ボディーがあまりにも巨大に聴こえたり、ギターがモゴモゴした音になったり、全く躍動感を感じられないことが多い。
小生もギターはうまく鳴らせていないので、鳴らすことが少ない。
家ももっと調整してギターの躍動感が出てくるような音にしたいと思った。

最後に、持ち込んだCDを聴かせて頂いた。
Clifford Bown & Max Roachの盤から。
こちらは古いCDのMONOのUS盤である。まだこれ!といった盤を見つけたわけではないが、BOさんにも好印象であった。
もう一枚、Curtis FullerのBlues-EtteのCDである。
これは古いSTEREO盤であったが、こちらもBOさんにも好印象であった。
いずれの盤も音が濃く感じられ、音場も大きく展開されて良い音であった。

やはり好みが似ていたり共感できたりすると、オフ会が進むにつれて、
どんどん音が良くなっていくと思う。
Blues-Etteをもっと聴いていたい、そんな後ろ髪を引かれるような、古いJAZZに酔いしれた貴重な時間であった。

その後、奥さんのお知り合いの方がやられているお店で美味しいお肉料理を頂いた。
久しぶりの肉料理は、どれも美味しく沢山頂いてしまった。
丁寧に下ごしらえされ、下味の付いているお肉は、
シェフの手により、最後に命を吹き込まれる。
こんな美味しいお料理をこんなにお手頃な価格で提供されているのかと感動した。
このあたりに来た時には、絶対にまたこようと思う。
またうちの相方にも一度は食べさせたいと思った。

BOさん、久しぶりのHRS-130は、前回お邪魔させて頂いたときより、とても熟成された音になっていました。録音された時代やジャンルを問わずになる良くなるシステムでした。
小生も古い録音の演奏が好きですし、また広い音場も好きです。
ご準備頂いたJAZZの盤がぴったりとはまって、実に楽しい時間を過ごさせて頂きました。
ありがとうございました。
引き続きシステムを成熟させ、また相互訪問をさせて頂ければ幸いです。

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コメント 6

UNICORN

小生もCDはMONO盤の為に導入したような覚えがあります・・・特にキーノートシリーズではお世話になりました。
by UNICORN (2023-07-05 14:54) 

ハンコック

UNICORNさん
お久しぶりです。
今になってMONO盤が良さそうなことが分かってきた次第です。
こちらも、今となってはレコード同様に入手に時間がかかりそうですが、これまで通りボチボチ探したいと思っています。
キーノート盤良いのですね!

by ハンコック (2023-07-06 00:39) 

BO

先日は拙宅にお越し頂き有り難うございました。久しぶりにJazzを大音量で鳴らして楽しかったです。やはり、Jazzは40~50年代かな。時代の勢いが違うように思います。現代のミュージシャンの方が技術的には上手いのでしょうけど、同じ感動は作れません。クラシックでも同じことを感じます。まあ、あくまで個人の感想ですが。だからオーディオは面白いですね。
by BO (2023-07-06 23:55) 

ハンコック

BOさん
おはようございます。
先日は、ありがとうございました。
古いジャズは、現代よりとてもシンプルな演奏が多いですが、そのシンプルな演奏の中に、研ぎ澄まされ、洗練された何かを感じますね。
まさにBOさんのシステムにも、このような研ぎ澄まされた魅力を感じました。

by ハンコック (2023-07-07 05:43) 

seibo

ご無沙汰しております。僕も最近クラシックですがモノラルのCDにはまっています!ジャズでも特に我が家程度のレベルの装置ではステファノ・アメリオの録音によるピアノトリオなど少々手こずってしまい、むしろ昔の録音の方が気持ちよく聞こえます。
by seibo (2023-07-09 20:45) 

ハンコック

SEIBOさん
こんばんは。
クラシックのCDもMONO良いのですね。
SONYのプレーヤーの時は新しい録音のJAZZは良かったですけど、
プレーヤーが変わったからですかね。
新しい録音と古い録音の両方を鳴らすというのは、昔はモグラ叩きみたいで、どちらかが良くなればもう一方がイマイチという事もありましたが、拙宅もようやく両立できてきたような気がしてます。

by ハンコック (2023-07-09 23:15) 

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