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アレキサンドライトさん宅にお邪魔してきました。 [オーディオ]

時間が空いてしまったが、先月taoさんと一緒にアレキサンドライトさん宅にお邪魔してきました。
前回お邪魔したのは1年ちょっと前。
今回アレキサンドライトさんが光カートリッジを導入されたので、これを聴かせて頂くるのが目的だった。
しかし、お邪魔してまず目に飛び込んできたのは、GOLDMUNDのEPILOGUE 1。
これにはビックリした。

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これをMIMESIS2aとMIMESIS9.2で駆動されている。
プレーヤーはGOLDMUNDのSACDプレーヤである。
ブックシェルフをこれでもかと物量を投入した時代のGOLDMUNDで鳴らすのは、
この上ない贅沢である。
そのサウンドは、ブックシェルフの領域を遥かに超えた次元の音であった。
これぞGOLDMUNDの音といって間違いないであろう。
美音でこの上ない上質な声である。
こんな声で歌い上げられたら。一聴して心を奪われてしまう。
拙宅のような小さな部屋に入れたらサイズ的にも音的にも嵌るなと思った。
このGOLDMUNDのシステムの音を聴きながら、拙宅の部屋にこれら機材を全部揃えて入れるのもありだなと思いながら聴いていた。このシステムそっくりそのままほしい!そう心底思ったのであった。
taoさんもかなりお気に召されたようである。
今日は光カートリッジを聴きに来たのであったが、余興で心奪われるという事態。
今後の展開はいったいどうなるのであろうか?

期待に胸を膨らませ、Celloシステムの前に腰を下ろした。
前回はプリがENCOREだったが、今回はなんとSUITEが導入されている。しかも各ユニットにモジュールがぎっしり詰まっている。怖くて値段を聴けなかった。
そしてトーンコントロールの微調整をするためのPALETTEも使われている。
スピーカーを含めたCelloのフルセットが目の前に展開されているのだ。
はっきりいって、我々一般人から見れば雲の上のシステムである。
これを聴けるなんて、自分はなんて恵まれているのだろうとうれしくなった。

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さて、冒頭にかかったのはミルバの盤。
この音の濃さ半端ない。これだけ複雑なシステムから、いろんな楽器の音が交差する中で、なぜこのようなめちゃくちゃ鮮度の高い声が出てくるのか。S/Nが高いのは間違いないが、一番いい音で鳴らすために一切の妥協を排除して作られたであろうフラッグシップを使うというのはやはり重要なのかもしれない。アレキサンドライトさんがフラッグシップをお使いになられている意味をこの音を通して感じ取れた気がした。

次にDIANA KRALLから。
LOVE LETTERをリクエストした。
この曲辺りからアンプが温まってきたようだ。
音像がまとまってきた。
前回もそうだった記憶があるが、アンプが温まってからの統一されたサウンドはやはり凄い。
どんな音源を入れても、楽に鳴らしてくれる。
妥協という文字を知らないこのCelloシステムは、どんな音源をも受け入れるという包容力に長けている。
本当にこれでもかと鮮度良い音がスッと出てくる。
あのユニット群を軽く鳴らすCelloのプリ・パワーの組み合わせはマジで半端ない。
やはり物量を投入するというのは必要なことであろう。

その後クラッシックなど数枚聴かせて頂き、本題のアナログへ。

今回、このCelloシステムに光カートリッジを導入されたということでお邪魔した次第である。

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DR. FEICKERTのプレーヤに光カートリッジ、フォノイコにはDVASのModel 1がつながっている。
Model 1の音は温度感が高く自分はとても好きな音である。

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Curtis FullerのEPIC盤を慣らしで掛けて頂き、次に
MilesのRound About Midnightに針を落とされた。
すると、これまで聴いたことのない実に表現力豊かなミュート音が出てきた。
DS Audioの光カートリッジの細い針は、溝の深いところまで切れ込み、これまで引き出すことのできなかった情報をこれでもかと言わんばかりに引き出してくる。
帯域は広く音像は小さく、そしてどこまでもディティールを引き出し、そしてミュートの微妙な表現までを描き出す。
レコードで、このような次元でMilesを聴ける時代がくるなんて誰が想像していただろう。
アナログの世界は、ここ最近になりMCカートリッジの性能が飛躍的に向上した。
そうかと思えば、ここにきて光カートリッジでまた大きく世界が開けたようである。
その広い世界がこのCelloシステムの前に広がっているのだ。
こんなMilesを聴けるのは今ここにしかない。そう思うと、このサウンドを聴かせて頂けていることに感謝するとともに、深く自分の耳に焼き付けておこうと思いながら聴き入っていた。
いやあ、極上とはこういうのを言うのであろう。

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それからBLUE NOTEがどうなるのか興味があったので、
Horace SilverのSong for My Fatherを聴かせて頂く。
ジョーヘンのテナーで、どれほどの快感を得られるのか?
静かにジョーヘンのワンホーンが鳴り出す。
そしてジョーヘンのテナーの音が吹き上がった瞬間、ゾワっとして鳥肌が立った。
そしてこれまで聴いたことのない帯域の広さである。
このサウンドステージにおいて、この切れとスピード感、それにこれまで聴こえてこなかった
演奏の雰囲気がこれでもかと伝わってくる。
このリアリティにはのけ反ってしまった。

そして、これをやはり聞いておきたいと準備したサキコロのオリジナル。
この盤においても、やはりこれまで聴けなかった、ロリンズの腕の凄さがよく分かった。
やはりこのロリンズの吹き方や弾き方テクニック、半端ないということが手に取るように良く分かった。
こんな情報がレコードにしっかりと刻まれていると、誰が想像できたであろう。
ついに前人未到のサキコロのサウンドを聴いてしまったような、そんな気がした。

最後に余興として、高音質なデジタルストリーミングサービスTidalから
何曲か掛けて頂いた。
CDと同等もしくはそれ以上のクオリティで聴くことができる。
Tidalからネットワークを通じで転送された音楽が、METRONOMEに送られ再生された。
物凄い帯域である。

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このような物凄い情報や音が入っているソースを、Celloのシステムが楽々と鳴らす。
こんなソースを無限に聴くことができるのである。
なんとも恵まれた時代になったものである。

折角なので、Tidalからサキコロをダウンロードしたものと、
持ち込んだサキコロのレコードを聴き比べさせて頂いた。
結果は、光カートリッジの鋭く切れ込んだカートリッジがレコードから引き出したロリンズの音の方が、比べものにならないほど良かった。
これはマスタリングによる影響の方が大きいかもしれないが。
しかしストリーミングをメインの方なら、この音しか分からないわけで、それはそれで幸せなのかもしれない。しかしオリジナル盤にはまだまだこれまで引き出されていなかった物凄い情報が刻まれているという事が良く分かった。
拙宅では、レコードからこれまで引き出せなかった情報をどれだけ引き出せるか挑戦してみたくなった。

アレキサンドライトさん、今回も貴重なシステムでびっくりするサウンドをお聴かせ下さり、
ありがとうございました。
これでまた一つ拙宅でのオフ会へのハードルが上がってしまいました(汗)。
こればかりは、しょうがありませんので、ダメ元で聴いて頂くしかないと思っております。
涼しくなった頃にお誘いしようと考えておりますので、
その時は宜しくお願いします。

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tao

ハンコックさん
Celloのシステムで聴いたMiles Davisの「Round About Midnight」は、本当に良かったですね・・・「これまで聴いたことのない実に表現力豊かなミュート音」と書かれていますが、まさにその通りだと思いました。
by tao (2023-08-11 06:47) 

ハンコック

taoさん
あのような表現を聴いてしまうと、
後には戻れないですね。
当時milesを生で聴いていた人達は、ああいう音を聴いていたのでしょう。
それはそれは痺れたことでしょう。
しかし、そんな事を想像させるサウンドが、
現代でも聴けるとは。
光カートリッジは、これからフォノイコやカートリッジが増え、
益々面白い時代になりますね。
私もどこかでダイブするかもしれません。

by ハンコック (2023-08-11 07:14) 

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