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アジマスの微調整 [アナログ調整]

MC20を入手後、P-3とMC20で対決を続けている。

3か月前からアームの調整を行っているが、まだまだ調整は続いている。
MC20とP-3は勿論カートリッジの大きさや作りが違うため、
カートリッジを替えるたびに、調整も行わなければならない。
この3か月でだいぶこつが分かってきたし、
DR. FEICKERT ANALOGUE Protractor NGの入手で、だいぶ楽に高度な調整ができるようになった。

しかし、調整にはまだまだ先があるということが分かってきた。
最近、気づいたことがあるのでメモしておこう。

調整には、相変わらずユーミンを使っている。
このLPの中で、MC20では拾えていない音で、P-3には拾えているごく僅かな歪がある。
これは、MC20で聴いているときには、聴こえないため、
全く気にならないのだが、P-3で聴くとどうしても、このごくわずかな歪が気になってしまう。
これを取り除くことは難しいと考えていたが、どうもアジマスのごくわずかな、
水平器の動きでいうところの、0.3mmとかそれくらいの違いでどうも歪の大きさが変わるようだ。
調整後に、相方に聴いてみたところ、前よりも音が明瞭になってきたようだ。

RIMG0967.jpg

ここまで調整している人は、あまりいないかもしれないが、
やはり、ちゃんとした水平器で0.2㎜とかこれくらいの幅で微調整できるようにならなければ、
これ以上の音質は望めないかもしれない。
やはりアナログとは、0.2mmの世界なのである。

と言っても、今の拙宅の音は、かなりのレベルに達していると思われる。
やはり、聴いてもらうには、これ以上ないサウンドに仕上げてからかなと。
もう少し詰めることができたら、オフ会開催かな。

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MC20を入手 [音楽]

先日、オーディオマニアの叔父に、
Phase TechのP-3で録音したDSDより、
OrtofonのMC20で録音したDSDのほうがいい音だと言われ、
拙宅でもDSDで比較してみた。
するとやはりユーミンのボーカルにおいてはMC20のほうが魅力的な声を出していた。
拙宅の相方も同意見で、音に立体感がありハリがあって良いとのことだった。

それがどうしても気になり、よせばいいのに、MC20に手を出すことに。
たまたま状態の良さそうなのが半年間の保証付きで出ていたので、入手してしまった。

P-3 は新しいカートリッジ、レコードから取りさせる情報量は半端ない。帯域や音場も物凄く広い。
対するMC20はもう40年前のカートリッジ。
当時ハイスペックだったとはいえ、今のカートリッジと比べるとスペック的には劣る。

早速、MC20をSMEのアームに取り付け、一通りセッティングを行った。
叔父のフォノイコのほうが拙宅よりは良いので、DSDで聴いたあの音になることは
ないのであるが、どのようなサウンドになるか楽しみだ。

そして出てきた音とは!

う~ん、音が明るい。はっきりしている。
ユーミンの声はなかなか良い。
ギターの鳴りも良い具合。
でも、イマイチだ。
なんだか、音がカサカサしているように感じる。P-3はもっとしっとりしている。
JAZZはどうだろう?
JAZZにはMC20はしっくりいこない。なんだかつまらない。
前日オーディオユニオンで聴いたMC20はグルーブ感があったのだが。
拙宅ではどうもグルーブ感が出ない。
グルーブ感といえば、カーペンターズのトップオブザワールド。
これを聴いてみても、どうもグルーブ感出ず、聴いててワクワクしない。
これだったら、全然P-3のほうが良いね。

MC20を上手く鳴らすにはトランスやフォノイコも変えてみないとならないのかなあ。
こうなったら、深みには嵌る。
じゃあ、このままP-3でいくか。
こう思ったのが、2週間前。

でも、せっかく入手したMC20。ちょっと調整してみるか。

RIMG0963.jpg

それから2週間が経過した。
耳が慣れてきたせいもあるが、MC20のカサカサする感じがなくなってきた。
勿論何もしていないわけではない。
配線を代えたり、
カートリッジとシェルの間の緩衝材をいろいろ吟味し調整した。
そして、今丁度良い塩梅になっている。
P-3と比べると確かに帯域、音場は狭い。
しかし、楽器一音一音の質が良いような気がする。
シンバルの音などに耳を傾けると、銅や鉛を叩くあの感じがするのは、
MC20のほうかもしれない。
特にシンバルの音は、昔バンドでベースをやっていたころに、
直ぐとなりで聴いていた。なのであの感じがするのはどっちかなあと耳を澄ませると、
MC20のほうが近い感じがするのである。

ずっとP-3を使い続けてきたので、P-3の耳になっている。
なのでMC20の音はP-3と随分違うことがよく分かる。

MC20は音像型のカートリッジのような気がしている。
P-3は音場型。
比べてみるとこんな違いがありそう。

小生はJAZZメインで聴いている割には、音場型である。
元々Wilsonのスピーカーを使っている理由は、部屋が狭いのでこの狭い空間で、
広い音場で聴きたいからないのである。
なので、デジタルもアナログもどちらも広い音場を求める。
JBLやALTECでかぶりつきで聴くタイプではない。
求めている音は、広い音場に実在するような実態感のある音。
これを目指して調整しているのである。

なので、小生のシステムにおいては、カートリッジは音像型より音場型かなと思っていた。
音像型では音が前に出過ぎてしまい、広い空間表現ができないと思っていた
そんな中での、今回のMC20との出会い。

すると、広い音場をWilsonのスピーカーが担当し、その中に実在する音像をMC20が担当しると
いった具合に、上手く役割分担ができているようだ。
勿論P-3の時に比べると若干音場狭くなるが、その分音像がしっかりしてきた。
試しに、山本剛のMistyを聴いてみた。
オーディオマニアなら持っているであろうTBMの名盤。
するとどうだろう。
これまで聴いたことののあるピアノのタッチとは、だいぶ聴こえ方が違う。
これまで以上に鍵盤の重みまでもを上手く表現できてそうだ。
広い空間にたたずむピアノの感じが表現できるようになっている気がする。
これはMC20にして当たりかも。
ギターなど、これまで以上にそこで弾いている感じがするようになった気がする。

古いスピーカーにMC20だと、音場がいまいち物足りないのかもしれないが、
そこが現代スピーカーのメリットとの組み合わせにより吉と出たようである。

ただ、P-3の広い音場としっとりしたボーカルにも魅力はある。
じっくりと聴き比べて、自分の音を突き詰めていきたい。

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