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奈落の底へ [アナログ調整]

デジタルが鳴ってくると、どうしてもアナログと比較してしまう。
アナログを見直そうと思い、同じソースでアナログとデジタルを比べてみたのが運の尽き。
デジタルの方が音の広がり、奥行き、音の分離、声の艶などの質感において、
デジタルの方が良いと思ってしまったのである。
ついこの間までは、アナログの方が良いと思っていたのに。

ここ数週間ほどで、デジタルの音が飛躍的に良くなってしまった。
暫定的とはいえ、叔父がoさんに作ってもらったディスクリートDACと、
その前段にはネットワークトランスポートのLUMIN、
それからLUMINとDACをIS2接続する際に音質向上のため、DDコンバーターとして、
SingxerのSU-6を入れてある。
今のところこれ以上に音を良くする術は、各機器の振動対策くらいしか思いつかない。
また、スピーカーのセッティングを調整機能をした事で、デジタルの本来持っているポテンシャルを
最大限に発揮できているのだろう。

まあ、それか元々アナログもデジタルも大した音ではなく、デジタルが良くなった事で、
元々悪かった音が露呈されたのかもしれないが。
第三者から見ると、多分後者だと思われるだろう。

そんな訳だで、アナログとデジタルを比べてしまったところ、
デジタルの方が良いのだから大変である。
これまでもアナログの調整してきたのに、更に調整の精度を上げないとならない。
さて、どこから調整するか。

ソースに入っているものを最大限に引き出そうとすると、
やはり、上流の音が良くないと、どう頑張っても上流以上の音は出てこない。
ここは、カートリッジやシェル周りから改めて見直すことにした。
とはいえ、プレイヤー自体の水平が完璧でなければ意味がないだろう。
これまでの調整で、水平器が4つになってしまった。
そこで、それぞれの水平器で。ORACLEの土台の水平をとってみると、これが水平器によって微妙に傾きが違うのである。
一体どれを信じれば良いのか?
ちゃんとした水平器であれば、「±1.25mm/1m(=0.072°)」と言った精度が記載されている。
この精度の高いものを使えば良いのだろうが、オーディオ用に売られているものの殆どは、精度は記載されていない。
コンパクトなものが多いからだろうか?
精度が低いので書けないのかな?
それで、それぞれの水平器で、左右を入れ替えてみたり、面裏を入れ替えたり、円形のものは回転させてみたりしながら、水平をとってみた。
すると、これらの状態によって、どれも違う値を示した。
水平器を置く場所を一旦掃除して埃ひとつない状態にしてから、改めて水平をとってみたが、
やはりどれも置く向きによって異なる値を示した。
もうこうなっては、どれを信じて良いのか分からない。

はて、どうしたものか?
使えそうな水平器を探すしかないか。

とは言っても今は手持ちのしかないので、4つの水平器を近くに置いて、
それぞれ向きを変えたりしながら、平均を取ることにした。
それでなんとか水平らしき所を見つけた。

次はプラッターである。
こちらは、困難を極める。
土台はスプリングなどないので、4つ水平器を置いても問題ないが、
プラッターの上に4つも水平器を置けば、それぞれの水平器の重さで、プラッター自体が傾いてしまう。
また、レコードを聞く時には水平器はないので、水平器で測定する時とレコードをかける時では、
プラッターの傾きが変わってしまう。
これでは、水平を取ったところで意味がないのではなかろうか?

もともと一つの水平器では頼りないので4つで試そうとしたが、
考えれば考えるほど深みにハマってきた。

そこで、スピンドルを中央にして、プラッターを上から見下ろし、
上側と下側に2個ずつ水平器を置くことにした。
上側には中くらいの水平器を2個、下側には大きの一個と小さいのを一個。
それぞれの合計の重さは同じではないが・・・
これ以上いい案が浮かばない。

それで、これらの4つがスピンドルを中心にして一直線になるように設置。
一直線上にの向きで水平を取ろうとすると水平器の重さの違いで、信用できる水平を取れない。
そこで、この一直線を基本に、この直線と垂直に水平器が動くように設置した。
これだと、一直線から見て、左右の重さは変わらないので、
これで左右の水平は取れるだろうと考えた。

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上下の水平を取る時は、このままプラッターを90度回して水平を取れば良いことになる。
拙い文章なので、言わんとしている意味をお分かり頂けるだろうか?

という訳で、無い脳みそで考えた今水平を取るベストは、この状態で4つの水平器の平均で取るということである。そんなやり方じゃ、お話にならないよ!
もっと良い方法があるよと言う方は、コメント下さい!

水平を取るために入手した水平器で、ここまで苦しむことになるとは。
それで、なんとか水平らしきところを見つけるとこができた。

続いて、アジマスの調整である。
これまた考えれば考えるほど深みにハマってゆく。
つづく
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same-bbm

初めてコメントさせて頂きます。

時々拝見させて頂いてます。
高級機器を使いこなし、探求を続ける姿勢が素晴らしいです。

「ターンテーブルの水平」
ホント どこをどう水平にすれば良いか 教えてほしいです。
イメージでは 針と音溝の直交方向 には水平がほしい?
?だらけで、正解が判明したら知りたい所です。

「水平器」
建築関係にて水平器を使用します。
使い始めには、気泡の確認をします。
ほぼ平な面に置いて、左右を入れ替えて
気泡が同じ位置にくるか?を見るだけですが。
(不正確だと、困るので)

オーディオ製品全般に言えると思ってますが、
「工業製品」と違って、基本 性能保証がありません。
メーカーは「雰囲気が有れば売れる」「ユーザーの選択レベルに合わせている」のでしょうか?
by same-bbm (2022-09-15 08:56) 

ハンコック

same-bbmさん
偶に見て下さっているのですね、ありがとうございます。
小生も、仰るように針と音溝の直交方向の水平が取れれば、
良い音が出ると思っています。
これだけ合っていれば、良い音が出てきそうですよね。
小生もアナログは、まだまだ未熟者ですので、試行錯誤しながら、
自分なりの答えを見つけているところですが、
これまでいろいろと試した中ですと、
針と音溝の直交方向の水平が取れてるっぽい時は、良い音がします。
しかし、そこから、ターンテーブルのボディ(土台)を更に水平にして、プラッターの水平を測って平にした時のほうが、音の滲みが少なく、深みのある音が出た事がありました。
アナログプレーヤーは、プラッターが如何に静かに振動なく回るかが、
肝だと思っています。
ですので、小生が今水平を正確に出そうとしているのは、この回転時の振動をこれまで以上に小さくできないかという目的のためです。
LINNのLP12などは、この精度を上げるために、
スピンドルなどの回転系に命を掛けていますよね。
この精度があるので、レコードが回転する際の振動が極力抑えられ、
結果として歪みの少ない音が出てくるのではないでしょうか。
また、メーカー毎に、スプリング系などで独自の振動対策を行なっていますので、それはそれで良いのですが、大本のラックやターンテーブルの土台、プラッターを水平にしておいた方が、歪みが少なくなった経験がありますので、この辺りを見直しているところです。

こうして、土台とプラッターの水平が取れたところで、初めてアームやシェルの調整が、スタートできるのかなと思っています。

それで,やっとアジマスの調整をしてますが、
ネットを見てもなかなか良い情報がありませんよね。
一つ水平器を置いて、だいたい水平なのでOKというものが殆どです。
それで、手探りでやっているのですが、これが本当に上手くいきません。
この辺りは、やはりベテランの方に教えを乞うのが良いのではないでしょうか。
小生は小心者なので、おいそれとは聞けませんが、
自分なりに色々と実験しておくと、いざベテランの方とお話しできる事があった時に、この方々が仰る事が良く理解できます。

それでアジマスの調整は未だに上手くいきません。
結局何を信用して溝とスタイラスが直角に入っているとするのがが、
明確ではないからですが。
ですので、水平器に付いているメモリ線を基準にしてみたり、
水平器の気泡を基準にしたりしています。
1ミルの世界ですので、結局最終的には、耳に頼るしかないと思いますが。
そして、この調整に、恐らく終わりはないと思います(笑)。
どっどう回りと言われても仕方がありませんが、アナログは
この辺りを調整しながら一喜一憂しながら、好きな音源を楽しむのが面白いのではないでしょうか。
ですので、気長にやっていくしかないと思っています。

引き続き実験は続きますので、失敗した事や良かったことを書いていこうと思ってますので、宜しければ御覧頂ければ嬉しいです。


by ハンコック (2022-09-16 07:58) 

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